タバコすぱすぱ

2003年8月12日
またまた去年、入院したときの話を。

まず、閉鎖病棟に入って、1番初めに話した患者は、霊能者だった。その次に声をかけてくれたのがKくんだった。

ホールで向かい合わせに座った。彼は斜視だったから、ちょっと驚いた。それに、どもりがあって早口だから、なんて言っているのか、理解するのには苦労した。彼の腕にはおそらく自殺未遂をしたであろう傷が何本もあった。
名前を聞かれ、私は嘘の名前を言った。
あとで嘘なのよ、と言ったけど、ずっとその名前で呼ばれていた。
私はタバコが吸いたいものの、手元になかったので、Kくんに1本せがんだ。Kくんは、きちんと箱で持っていた。「そのうち箱で持てるようになりますよ」とKくんに言われた。私は「倍にして返すから」ともらったセブンスターを一服し始めた。
それからKくんは本を2冊とノートを1冊貸してくれた。ノートは女性の患者が書いたものらしかった。尾崎豊の「I love you」などの歌詞が書かれてあって、私はその曲は大嫌いなのだった。

それでそのあとずっと私は病棟内でタバコをよく吸っていた。
人によっては1日1箱まで、というルールがあった。でも私は先生にも看護師さんにも1日一箱とは言われた覚えがなかった。
1日おきくらいに、私の父と、夫が面会に来ていたので、私はその時にタバコを数箱買ってきてもらい、それで1日1箱のルールを破っていた。というか、それがルールなのかどうかはよくわからないが?。
Kくんは、私がホールに出ると、話しかけてくる。「来年は、いい年になりますよ」と口ぐせのように言っていた。
でも、彼の狙いは、私でなく、タバコにあったらしい。私の吸ったシケモクを吸っていたし、タバコをねだられたこともある。

理由はどうあれ、Kくんにはお世話になった。彼が早く退院して元気になってくれることを祈りたい。

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